2014年5月8日 第16回 墓参訪朝説明会

【正木代表幹事挨拶】
最初に正木代表幹事より、墓参のスケジュールについて「当初は4月中に予定しておりましたが、4月は先方が日朝協議などの準備に追われ、5月は当方の事務局が、本業が多忙で時間がなくなり、やっと6月で調整がつきました」とご報告をさせて頂きました。
また、墓参への参加条件について、改めて説明をさせて頂きました。
「ご遺族であればどなたでも参加できますし、墓参の地域も限定していませんが、大切なルールが一つだけございます。それは「遺族」でなければならないということです。遺族以外で墓参に参加できるのは、許可のあるマスコミと事務局を含む付き添いの人だけです。また、ご遺族が私たち「北遺族連絡会」のメンバーでなくても構いません。ただ、絶対条件は「遺族」ということですので、その証明が必要になります。そのために私たちは「遺族登録」をお願いしております。日本と北朝鮮は国交がありません。加えて日本は「渡航自粛」という制裁を課しています。この「遺族登録」はそのような事情を考慮して北朝鮮側と決めたルールですし、日本の外務省にもこれを前提に渡航報告を行っています。これを無視されるとご遺族のみんなに迷惑がかかります。くれぐれも深慮をお願い致します」。
【元財務大臣 城島光力氏ご挨拶】
次に、連絡会の活動にご尽力を頂いている城島光力氏より、お話を頂きました。
同氏は「私は拉致問題特別委員会の委員長でしたが、それ以降、拉致問題の解決に心血を注いでいます。その後、肩書きこそ何度か変わりましたが、この問題への取り組みは私の使命であると思い、取り組んできています。拉致問題の解決前進の糸口になればと、その中で、墓参・遺骨問題も取り上げ、外務省に働きかけを致しました」と経緯を説明されました。
そして、 「ありがたいことにこのように墓参が叶い、次の6月墓参が9回目となります。北朝鮮側も、本当に純粋に、人道的観点から対応してくれており、政治的なことは抜きに、皆様も事務局も頑張っておられています。ですので、私も引き続きお力添えが出来ればと思っております」とのお言葉を頂きました。
【来賓ご挨拶】
続けて、参議院議員の浜田氏からご挨拶を頂きました。
「現在渡航費用は全額自己負担となっていますが、何とか日本政府が援助できる方法はないか、私たちも要望を出しているところです。北朝鮮国内でも都市開発が進み、埋葬地が危機にさらされております。ですので、日本政府としてこの動きを止めるような働きかけをできないか、そういったことも話しています。政治に関わっている者として、この問題を自分の問題として向き合っていきたい」と想いを語って下さいました。

1.主催者挨拶
北遺族連絡会
代表幹事 正木 貞雄
2. 来賓挨拶
元財務大臣 城島光力 様
参議院議員 浜田 和幸 様
拉致被害者家族会
前代表 横田 滋 様
拉致被害者家族会
前事務局長 蓮池 透 様
3. 事務局より報告とお知らせ

さらに、横田さんからお言葉を頂きました。「遺骨問題は、当事者がすでに亡くなっているのだから後回しでもいいと言う人がいますが、私はそれは違うと思います。終戦の時に亡くなったということは、私はその時中学1年生でしたので、当時すでに大人になっていた方々は90歳を超えているわけです。ですから、拉致と遺骨問題は並行してやるべきではないかと、私は思っております。拉致の方では、交渉がなかなか思うように動きません。小泉さんの訪朝時から何の進展もないのです。一方、北遺族連絡会は着実に前に進んでいられることに敬意を表します。今後もこれまでと同じやり方で活動を進めていけば、きっとうまくいくかと思います。これからもよろしくお願いたします」。
一方の蓮池氏は、日朝協議に対する自身の意見を述べられた上で、「6月の墓参が実現すると聞きほっとしております。お墓詣りと遺骨の収容という目的に向かって、今後もしっかり活動を続けて頂きたいと思っております」と締めくくられました。
【事務局より】
まず、募金の現状について報告をさせて頂きました。そして大変多くの方よりご寄付をいただいたことに感謝とお礼を申し上げさせて頂きました。また、並行して署名運動もして頂いており、遺族から60名、その他関係者から100名から頂いた旨、ご報告を致しました。
続けて6月の墓参について説明致しました。
「4月の墓参はキャンセルとなり、コースも日程も変わります。コースは、4月分と5月分が重なり、全行程が清津から元山まで11日間の行程となる予定です。皆様の行きたいところを改めて提出して頂き、もっと短期の滞在にとどめたい方がいらっしゃれば、調整も致します。経費は、今のところ変わらず羽田往復で約50万円と思って頂ければ幸いです。日程がはっきりと分かるのは6月の上旬となります。ですので、出発は6月20日前後を考えておりますが、4日程度前後のずれが発生する可能性はあります」「また、直前に申し込まれると、書類申請等が間に合わなくなる可能性がありますので、行く可能性の高い方は、先に書類を出して頂いた方が助かります。
なお、正木代表幹事より“遺族のみ参加可能”という話がありましたが、ご家族の付き添いは構いません」

